DSTYの構成

当園は日本という環境にある在外ドイツ学校です。すべての児童生徒がドイツ語を習得し、ドイツ語能力をさらに向上させることが非常に重要な意味を持ちます。ですから幼稚科から高等科まで全学年を通じて、ドイツ語の習熟サポートに特に重きを置いています。

DSTYは幼稚科、初等科、オリエンテーション段階(5年生)、中・高等科に分かれています。また11年生、12年生には専門高等学校(FOS; 経済/経営専門の高等学校)があります。

初等科、8年制ギムナジウムおよびFOSのカリキュラムは、東アジアおよび東南アジア地域のすべての在外ドイツ学校と同様、ドイツ文部大臣会議(KMK)の定める要綱にしたがっています。英語の授業は2年生から始まります。ドイツ語を母語とする児童生徒は日本語を学ぶことができ、日本語の母語話者はドイツ語の補習授業を受け、クラブ活動または選択科目「母語としての日本語」の授業をとることができます。

5年次は「オリエンテーション段階」となっています。この年次の終わりごろに、生徒たちはギムナジウム、実科学校(Realschule)または基幹学校(Hauptschule)に分かれます。5年次より英語が第一外国語となります。第二外国語としては6年次よりフランス語または母語話者および十分な日本語能力を有する者は日本語を選択できます。また10年次からはラテン語学力認定試験のため第三外国語としてラテン語を履修することができます。

実科学校・基幹学校の生徒はギムナジウムの生徒と同じクラスで授業を受け、授業内容、教材、および採点・評価方法についてはそれぞれの基準が用いられます。ギムナジウム、実科学校、基幹学校のいずれにおいても、卒業試験でドイツ語は必須科目です。高等学校卒業資格(Abitur)のほか、基幹学校・実科学校卒業資格、さらに専門高等学校卒業資格(Fachabitur)を取得することができます。

その他に学園全体の包括して、発達支援とドイツ語習熟サポートに重点を置く補習専門スタッフおよび課外活動を担当する専門スタッフがいます。

DSTYでの学習内容は、ドイツ国内の学校で行われる授業と同等です。ドイツ、スイスおよびオーストリアからDSTYへの転校、また帰国に際してほぼ問題はありません。DSTYへの転入後学習がスムーズにいかない生徒がいれば、遅れを取り戻すまでの猶予期間を設けます。

スイス出身の児童生徒たちが帰国後できるだけスムーズに学校生活に順応できるよう、学園ではスイス人教員を一名採用しています。日本在住のスイスの子どもたちの特殊な環境にあわせて、初等科からギムナジウムまで「スイスを学ぶ」授業を設けています。ここではスイスの地理、歴史、風習、公民学およびフランス語を学ぶことができます。授業は週一回スイスドイツ語で行われます。スイスの文化に関心を持つスイス出身以外の児童生徒も、もちろんこの授業に参加することができます。
 

ドイツの学校制度どDSTYにおける学校形態